現金給付により医療費等でかさむ負担を軽減！

国が実施している「難病医療費等の助成制度」は、一定の要件を満たしていれば、全国どこにお住まいの方でも受けることができます。

一方、多くの自治体もまた、その地域に住む難病の方のために独自の支援策を打ち出しています。国の制度が医療費の自己負担を抑制するものであるのに対し、自治体の制度は「現金の給付」となっており、併用すれば経済的な負担をより軽減することが期待できます。

東京23区では、すべての区が支援策を設けており、制度の名称や支給要件、支給額に区の特色がみられます（2023年10月22日現在）。

今回は、当事務所のある新宿区の「心身障害者福祉手当」を例にして、自治体の支援制度についてご紹介します。他区にお住まいの方は、この記事の最後に23区の支援制度一覧を掲載していますので、ぜひご参照ください。

新宿区の「心身障害者福祉手当」について

＜制度の名称＞
心身障害者福祉手当

＜対象となる方＞
以下の①～③すべてに該当する方が対象となります。

① 新宿区に住所がある方

② 難病医療費の受給者証、または、東京都の難病医療券（都医療券）をお持ちの方
　※区の制度を単独で利用することはできません

② ご本人の所得が、所定の限度額以下の方
　※下の表をご覧ください

＜支給額＞
月額15,500円

＜支給の時期＞
年4回（２月、５月、８月、11月）
3か月分まとめて銀行口座に振り込まれます。

＜申請について＞
すでに受給者証または都医療券をお持ちの方はもちろん、難病医療費助成の審査結果待ちの方も申請できます。支給開始は申請月からとなりますので、お早めに申請されることをおすすめします！

＜支給の対象とならない人＞
次のいずれかに該当する方は、支給の対象外となります。

① 施設に入所されている方
② B型・C型ウィルス肝炎治療医療費助成制度の都医療券のみを交付された方
③ 65歳以上で、新たに都医療券または受給者証を交付された方
④ 65歳未満で都医療券または受給者証が交付されていたが、65歳までに心身障害者福祉手当の申請を行わなかった方
　※新宿区の規則により申請しなかった方を除く
⑤ すでに身体障害者手帳１～2級、愛の手帳１～3度を理由として手当を受給している方
⑥ ご本人の所得が所定の限度額を超える方
　※20歳未満の方はご本人または扶養義務者

＜所得限度額＞
扶養親族の人数により所得要件が設けられています。支給対象となるのは、年間所得が限度額以下の方です。詳しくは下の表をご参照ください。
この限度額は、給与所得控除（給与所得者）、必要経費控除（自営業者など）、諸控除（医療費・社会保険料・小規模企業共済掛金・配偶者特別控除など）を行った後のものになります。

◆心身障害者福祉手当の対象となる所得限度額

※4人目以降は、１人増すごとに38万円が加算されます。
また、①②の扶養家族がいる場合は、さらに加算されます。

① 老人扶養家族・・・・・・・・・・・ 10万円（1人につき）
② 16歳以上23歳未満の扶養家族・・・・25万円（1人につき）

＜支給の可否について＞
申請後に審査を行い、支給される場合は「支給決定通知書」、支給されない場合は「却下通知書」が送付されます。

23区の支援制度一覧

最後に、東京23区の支援制度をご紹介します。区の名称をクリックすると自治体のサイトにアクセスできますのでご活用ください。

当事務所では、代理申請も承っております。お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせはこちらからどうぞ