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10.212023
難病医療費助成制度の「軽症かつ高額」とは? わかりやすく解説します
通常の審査で不認定となった方が対象
難病医療費の助成申請手続きをすると、約3カ月の審査期間を経て「認定」「不認定」の結果が通知されます。「認定」を受けた方には、「受給者証」が交付されます。
この審査に通るのは、原則として症状の重症度が中等症以上の方です。そのため、難病にり患していても、軽症の場合は「不認定」となることが少なくありません。
しかし実際には、たとえ軽症であっても、定期的な通院や服薬などで医療費負担が高額になる方もおられます。このような方を対象とした、いわば追加の認定措置といえるのが「軽症かつ高額」です。本来の基準に該当しなくても、「軽症かつ高額」の基準に該当すれば受給者証が交付されます。
イメージとしては、1つめの網の目(通常の審査基準)から漏れても、その下にある2つめの網(「軽症かつ高額」の基準)がキャッチするという感じです。
「軽症かつ高額」の認定基準
では、「軽症かつ高額」の基準を具体的に見ていきましょう。
繰り返しになりますが、大前提として、難病医療費の助成申請をしている方が対象です。そのうえで、症状が「軽症」であり、医療費負担が「高額」であることが基準となります。
「軽症」かどうかの判断は、助成申請時に提出している医師の臨床調査個人票(診断書)をもとに行われます。
「高額」の基準とは?
「高額」の判断基準は次のとおりです。
① 申請月以前の12カ月間で、 ② 対象難病の医療費総額が33,000円を超える月が3カ月以上あること |
まず①ですが、発症1年未満で申請した場合は、発症月から申請月までの間となります。
例:発症月が1月、申請月が6月の場合・・・1月から6月までの6カ月間が対象
②の医療費総額とは、医療保険適用前の10割分のことです。
しかし、ご自身の窓口負担額と誤解されることが多く、「私はそんなに医療費を払っていないから無理・・・」と、申請につながらないケースが散見されます。
では、窓口負担がどの程度であれば対象になるのでしょうか?
次の表はその目安をまとめたものです。窓口負担が3割の方であれば、1カ月10,000円程度となります。
◆「医療費総額33,000円」の窓口負担の目安
自己負担の割合 |
自己負担額の目安(月額) |
---|---|
3割の方 | 10,000円 |
2割の方 | 6,670円 |
1割の方 | 3,330円 |
出典:「東京都の難病医療費等助成制度の御案内」(令和5年10月)より
助成される医療費等の範囲は?
以下の機関に対して、難病の治療や看護を受けるために支払った金額が対象となります。
・病院
・薬局
・訪問看護ステーション
当然ですが、対象難病以外の疾病やケガなどの医療費等は助成されません。
手続きの方法は2通りある
「軽症かつ高額」の申請には、次の2つの方法があります。
① 不認定の結果通知を受けた後に申請する方法
審査の中で、臨床調査個人票(診断書)の内容が「軽症かつ高額」の対象になると判断された方には、都道府県から「軽症かつ高額」の案内・申請書類一式が送られてきます。その書類を作成して申請します。
② 医療費助成の申請と同時に行う方法
難病医療費の助成申請手続きの際、あわせて「軽症かつ高額」の申請をすることもできます。その場合は、医療費申告書に領収書を添付して提出することが必要です。
受給資格の審査には約3カ月かかります。難病と診断された方は、早めの申請手続きをおすすめします。
当事務所では、難病医療費の助成申請手続きをサポートしています。まずはお気軽にお問い合わせください。
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